『いくお〜る』誌上の「図書紹介」がウェブにも登場しました! ここでは聴覚障害関連の書籍をご案内しております。

日本語字幕付きのDVD(ビデオ)、聴覚障害者役が出ている作品も少しずつご紹介します。

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BOOK

4月号(No.78)掲載

2月号(No.77)掲載

10月号(No.75)掲載

8月号(No.74)掲載

6月号(No.73)掲載

4月号(No.72)掲載

2月号(No.71)掲載

12月号(No.70)掲載

10月号(No.69)掲載

8月号(No.68)掲載

6月号(No.67)掲載

DVD

ろう者役のある作品

日本語字幕付き作品

 2007年6月号(No.73)掲載
日本手話とろう文化 日本手話とろう文化
 
─ろう者はストレンジャー─
木村晴美/著 291頁 生活書院 1,890円

 「容貌は日本人。だけど、ちょっと違う。そう、日本にいるろう者は、日本手話を話し、ろう文化を持つストレンジャー」
 これが帯の宣伝コピーである。95年に「ろう文化宣言─言語的少数者としてのろう者」を著した木村晴美さんが04年春から発行しているメルマガ「ろう者の言語・文化・教育を考える」を5つのジャンルに分けて再構成した本である。ろう者にとって手話は自然言語であるからこそ、自ずと聴者とは異なるろう者の文化が構築されていく。それ故に聴者との異文化衝突が生じる。その背景が明確に書かれている。必読の書である!(M)

図書館危機 図書館危機
有川浩/著 339頁 メディアワークス 1,680円

 近未来の図書館を守る「特殊部隊」の活躍を描く、荒唐無稽なシリーズの3作目。登場人物8人の、四組四様のラブストーリーの進展にもやきもちさせられる。分厚い本だが快調にテンポ良く読めるので、読書好きな人にぜひお勧めしたい。
 両耳突発性難聴で失聴した高校3年生の中澤毬江が前作「図書館内乱」に続いて再登場。図書館で痴漢の被害にあうというあんまりな役だが、難聴女性は補聴器を見て狙われる、被害にあっても難聴女性は声を出すことに消極的、という分析は、同じ難聴者でも男性には気づきにくい視点だ。(O)

条例のある街 条例のある街
 障害のある人もない人も暮らしやすい時代に
野沢和弘/著 175頁 ぶとう社 1,785円

 06年10月11日成立した通称・「千葉県の障害者差別をなくす条例」。国内初の障害者差別禁止を盛り込んでいる。自民党等の反対で、6月千葉県議会での屈辱的な撤回決議を経て、9月議会で成立するという難産だった。本書は条例を作るための研究会座長だった筆者が、感情を爆発させることもなく、淡々と成立の過程を追っている。
 なぜ強硬に反対されたのか?「差別」の定義は?「罰則」は必要か?本書の問いかけは、国連で採択された障害者権利条約を我が国でどう取り入れるか、考える上でも決して見逃せない。人の思いが見える本だ。(O)

古天文・暦日の研究 小川清彦著作集
古天文・暦日の研究
斉藤国治/編著 318頁 皓星社 5,250円

 小川清彦氏は1950年に亡くなった、わが国の天文年代学の先駆者。幼時の中耳炎のため聴力を失うが、頭脳明晰、東京天文台(現・国立天文台)に勤務のかたわら暦学研究を大成する。日本書紀の年代研究から、記載された年代が後世の算定による捏造だという結論に至るが、戦中当時の皇国史観に反するため、発表は戦後まで待たなければならなかった。
 本書は97年発行された、小川氏の著作集。難解な専門書だが、大戦前後の時代背景で保身に走る学者を痛烈に斬って捨てているあたり、実に痛快。こんな先人もいたのかと驚きだ。(O)

だから伝えたい だから伝えたい
 ──聴覚障害者の半生
松橋英司/著 199頁 街と暮らし社 1,470円

 昭和33年、日本聾話学校幼稚部で、我が国で始まったばかりの聴覚障害児への幼児教育を受け、NHKラジオドキュメンタリー「あるろう児とその母の記録」にも出演していた筆者の半生記。
 著者は両親や妻、その他多くの人との関わり合いで感じたことを率直に語ることで、自らの心の内をひしひしと読者に伝えてくれる。同じ痛み、同じ願いを抱く人たちのために自分から発信していくことの大切さに気づき、本書の出版に踏み切ったという。聞こえのことで悩まれている方、そのご両親にお勧めしたい本。(MI)

金魚奏 金魚奏(きんぎょそう)
ふじつか雪/著 191頁 白泉社 410円

 高校二年生の平山飛鳥は、祭りで見た和太鼓奏者の大学生、雅生にひと目惚れ。会ってみたら中途失聴者。10歳頃から聴力低下し、家族以外とは話したがらないという雅生。気持ちに正直にアタックする飛鳥だが、祭りの夜、二人で楽しい時間を共有したつもりの飛鳥は雅生から「金魚鉢の中にいるのは俺だけだよ」と強い拒絶を受ける。なかなか心を開かない雅生。だが、飛鳥との交流で少しずつ外の世界との交流を持ち始める。飛鳥の思いは届くのか?二人の愛を描く、せつないコミック。作中にノートテイクや防水筆談ボードも登場。(O)

天使からの贈り物 天使からの贈り物
安藤美紀/企画・漫画 52頁 MAMIE 650円

 聴導犬の活動を応援するために自費出版されたマンガ。アメリカ留学中に出会った犬、サミーを聴導犬として育てるゆんみこと、谷口由美さんがモデル。大卒後、アメリカで聾学校教師になるが、ストレスで体調を崩し、サミーとともに日本に帰国。ところがアメリカで生まれ育ったサミーは車いすや狭いところが苦手。サミーが日本社会で聴導犬として受け入れられるよう、講演活動等を通して理解を求め、奮闘するゆんみさんを描く。送料1冊80円。(O)

【申し込み】MAMIE

FAX: 06-6885-4141

E-mail: mamie@mamie.jp

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